教育政策からみる東京都知事選
気がついてみれば、東京都知事選がもう2日後ですね。
教育に関心があるものとして、特に都立学校の先生に興味があるものとして、今回の都知事選はとても重要です。
以前、都庁の方に都知事選について伺う機会がありましたが、
今回の都知事選で教育委員会の雰囲気もガラッと変わるだろう。
ビブリオバトルはなくなるだろうし、君も注目して見ておいたほうがいいよ。
とのお話でした。
主要と思われる5人の候補者について、それぞれの教育政策を表にまとめました。
(図1.各候補者の教育政策)
まずは、当選候補の舛添氏。
彼の主張は、「脱ゆとり教育」です。
-「脱ゆとり教育(子どもの学習進捗に合わせて現場で柔軟に学習内容を決めることができる教育、子どもの要求に合わせてどんどん学習できる教育)」とそのための中高一貫教育の拡充
とは主張の第一ですが、
そもそも「ゆとり教育」といわれた前学習指導要領下でも、子供の要求に合わせてどんどん学習できる教育はできたわけです。
そういう意味では、この目標は「脱ゆとり」にはなっていません。
本当に「ゆとり」を「脱」っさなければならないのか、というところからも疑問が残りますが、教育問題にはあまり力をかける余裕がなさそうです。
宇都宮氏は、最も教育政策を具体的に掲げています。
内容も、賛同できるものが多いです。特に、教員の待遇改善を掲げているのは宇都宮氏ただ一人です。
ただ、他の政策でも言われているように、「財源はあるの?」という疑問があります。
特に、無償化、奨学金給付、少人数学級、高校増設...などの実現は本当に可能なのでしょうか?
逆に、管理体制の緩和などは予算はかからないと思うので、是非実現してもらいたいと思います。
宇都宮氏は、政策をpdfでまとめていて、ページ数が全40ページと、他の政策についても具体案をたくさん出しています。
読んだ印象としては、「反安倍政権」「反石原都政」が目立ちます。
細川氏は、教育政策はなし。
よくも悪くも、現状維持でしょうか。
田母神氏も、具体案はほとんどありません。
ということで、石原都政を連想させます。
家入氏は、TwitterやFacebookで政策を募ったようで、他の候補者とは一線を画する、特徴的な政策が並んでいます。
ただ、気になったのは、「生徒の先生評価」「生徒は10日休める」などの、生徒側に自由なふるまいを認める政策。
教育の現場になじむのか、疑問が残るところです。
以上、まとめてみた感想です。
やはり「政策のみ」で選べば、宇都宮氏の教育政策が一番魅力的です。
しかし、実行力など、他の観点も含めて総合的に判断し、選挙当日に臨みたいと思います。